History〜小水力発電と中島大の物語

第5章:小水力開発支援協会の設立

全国小水力利用推進協議会が設立時に掲げた最初の目標「小水力を新エネに」は、2007年の新エネ法施行令改正によって達成され、政策的対応が取られるようになるとともに、世間の認知も高まってきました。その状況を受けて協議会では、広報や普及啓発にとどまらずより積極的に開発実務に踏み込んだ活動を行うべし、という意見が出され、調査設計から建設に関わる法人として、一般社団法人小水力開発支援協会を設立することにしました。2008年の終わり頃に設立を決め、翌2009年1月28日に設立登記を行いました。
固定価格買取制度の議論が本格化し、政府案が固まりつつあった2011年3月、東京電力福島第一原発の大事故が発生し、エネルギーを巡る情勢は劇的に変化しました。固定価格買取制度についても、政府案では大きな効果が見込めないということで、当時野党だった自民党に改正案を作るための特命委員会(委員長名を取って「山本一太委員会」と呼ばれました)が設立され、極めて精力的な法案改正検討が行われるようになりました。7月26日には私も小水力推進の立場から説明に伺っています。 こうして改正法案が成立し、調達価格等を算定する審議会も発足して、2012年7月から固定価格買取がスタートすることになりました。小水力の買取価格については全国小水力利用推進協議会として200kW以下、1000kW以下、それ以上の3段階に区分することを強く求め、審議会で受け入れていただくことができました。
NextContents これまでと、これから
  • 第1章:1980年代 第一次エコロジーブーム
  • 第2章:1988〜92年 日本の市民運動の大きな転換点
  • 第3章:1990年代 日本の市民運動が大きく成長した10年
  • 第4章:2000年代 独立した小水力発電団体の立ち上げ
  • 第6章:これまでと、これから